保育士の20代・30代・40代・50代毎の年代別平均年収とは?【保育士が解説!】

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保育士の年代別の平均年収はどのように変わってくるのか?
・保育士の条件別給料はどのように変わってくるのか?
・保育園の企業規模でどのくらい年収が変わるのか知りたい

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保育士 アヅマナナミ

このような疑問や、悩みにお答えして、公立保育園に5年間勤務していく中でいろんな年代と働いた経験がある筆者が、年代別平均年収について解説していくのでぜひ最後まで読んでください!

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アヅマナナミ

大学在学中の2019年に保育士試験を受験し、資格取得。公立保育園にて5年間勤務し、2〜5歳児クラスの担任を務める。産休・育休から職場復帰したことをきっかけに働き方を考えるようになり、仕事と家庭の両立するために日々奮闘中。【保有資格】保育士資格、秘書検定2級

保育士の年代別平均年収とは

年代別に平均年収を見ていくと、保育士としてのキャリアイメージが湧き、働いていく上での見通しが立ってきます。まずは手の届く範囲の数年先の未来から、キャリアイメージを作っていきましょう。

総じて言えることは、経験年数を積み重ねることにより給料が上がっていくことが見込まれるということです。保育士の仕事は特にたくさんの子どもたちや保護者と関わってきた経験や、それに付随する引き出しの多さが求められる仕事であるため、経験が多いほど重宝される人材となり、給与も高くなっていくでしょう。

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また、近年積極的に行われている、国や自治体主導の待遇改善の波に後押しされて、保育士の給与が今後も底上げされていくことは十分に考えられます。保育業界全体に追い風が吹いていると言えそうです!

以下では求人ボックスのデータをもとに各年代別の平均年収についてコメントしていきます。

20代の平均年収は? 若手保育士のリアル  

20代の平均年収は300万円前後で、月収に直すと21万円ほどになります

20〜24歳の層は短大や大学などの学校を卒業して就職した方が、働き出して数年の頃の収入と考えられます。卒業した学校によって多少収入の違いがありますが、多くの場合は経験年数によって昇給していきます。

しかし、25〜29歳の層に入ると、勤務年数を重ねた分、賞与がぐんと上がってきます。

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収入が多くないこの頃は実家から通勤できる勤務地を選んだり、1人暮らしを希望する人は家賃補助を活用したりして、生活にかかる経費を抑えている人が多い印象です。

30代の平均年収は? 保育士人生のターニングポイント 

新卒で就職した人たちは経験年数が10年を超える頃です。この頃になると勤務年数が増え経験が蓄積されていく分、クラスリーダーや主任になる昇進チャンスを得る人が増えて来ます。そのため平均年収も底上げされ、30代になると360万円前後になります。

他方で保育業界は女性が多いため、結婚や子育て、介護など家庭の都合による長期休暇をとったり、現場を離れる人も増えてきます。女性が多い職場であるからこそ、ライフステージによって就労状況が変わるのもこの年代の特徴です。

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保育士としてキャリアを積んでいこう」と思っている方の最初の転機は、この頃に訪れることになりそうです。

40代の平均年収は? 経験と引き出しの多さで頼りにされる 

この頃になると経験を評価されて昇給したり、主任や副園長・副園長級の職など、管理職に就く人が増えて来ます。平均年収は380万円前後となっています。

他方で子育てがひと段落してパートやアルバイトで現場に戻ってくる方が増えてきます。保育園は多くの場合アルバイトやパート職員が半数以上を占める職場ですので、この年代の平均年収には、そういった非正規雇用の保育士の給与も色濃く反映しているため、役職手当が給与を底上げしているものと考えられます。

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保育士免許を持っていれば、いつでも現場復帰できるのはこの資格の強みですよね。

50代の平均年収は? 保育士人生の集大成 

50代になると平均賞与がさらに上がってきて園長職、副園長職としての経験も段々と積み上がってくる、保育士人生の集大成ともいえる時期です。場合によっては経験を活かして法人の中の理事長職や保育園を経営する立場に着く人もいるかもしれません。この頃の平均年収は400万円前後となっています

いずれにせよ基本的に経験年数が上がるほどに賞与が上がっていきますから、自ずと年収も増加していくことになります。

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パートやアルバイトで働いている人もいますので、経験だけでなく役職によって給与に大きな幅が生じる時期ともいえます。

大企業が安心?保育士の企業規模別平均年収 

企業規模別平均年収を見てみると、保育園は一般企業とは異なり、規模が大きいから収入が多くなるというわけではなさそうです。むしろ規模が大きい園の保育士は、規模の小さい園の保育士に比べて賞与が少ない傾向にあるようです

職員数が多い分、園運営のために必要な経費は高くなりますから、その分賞与が分散されているとみられます。

保育所は業績によって売り上げが左右される職種ではないため、よほど経営状況に変化がない限り大幅に収入が減ることはなく、給与は安定していると言えます。一方で成果が収入に直結することも少なく、大幅に給与が上がることも考えにくいでしょう。

保育士の条件別給料とは?男性保育士へのニーズは?

条件別給与をみてみると、男性保育士という条件で給与が全体比7%増になっていることがわかります。

保育園といえば長年女性が多い職場とされてきましたが、男女平等の価値観が浸透しつつある現代においては男性保育士の需要も高まってきているものとみられます。

「保育教諭」という条件においては全体比3%減とのデータがあります。数年前に保育士の人員確保を目的に特例として推進されていた「保育教諭」の養成。「保育教諭」は保育士免許と幼稚園免許の両方を取得することによって得られる肩書きですが、これを持っていることによって収入にプラス働く機会は今のところ少ないようです。ただし、就職の際に有利になることは十分ありうるでしょう。

公立保育園」という条件における給与は全体比11%増となっています。

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公立保育園で勤務する保育士は公務員としての位置づけであるため、給与や雇用の面で安定していることが反映されているものと考えられます。

まとめ

保育士の平均年収は経験を評価されて上がっていくことがわかりました。また、年代が上がっていくにつれて園長職などの立場に就く方もいます。

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規模の大きい園よりも規模の小さい園の方が賞与が多い傾向にあるようです。また保育所はよほど経営状態に変化がない限り大幅に収入が減ることはなく、給与は安定しています。