保育園と幼稚園の違い、良い点・悪い点とは?【保育園・幼稚園両方の経験者が解説】

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・保育園と幼稚園の違いを知りたい
・保育園と幼稚園のどちらで働こうか悩んでる

幼稚園教諭
赤松茉怜
幼稚園教諭 赤松茉怜

こんな方に向けて、幼稚園・保育園両方で合計7年間勤務した経験を持つ筆者が自分や周囲の経験を踏まえて保育園と幼稚園の違いについて解説していきます

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赤松茉怜

神奈川県在住。短大で幼稚園教諭第2種免許と保育士資格を取得し、幼稚園でクラス担任を5年、保育園では乳児・幼児クラスの保育補助をメインに計2年勤務。絵本の読み聞かせや折り紙、歌遊びが得意。現在は小1と年少の男の子2人を育てながら、フリーランスのWEBライターとして活動中。幼児教育や保育に関すること以外にも、子育てや妊活・健康・美容など多ジャンルを執筆。幼少期から続けているピアノが趣味。【保有資格】保育士

保育園と幼稚園の違い

出典:ベネッセ 教育情報サイト

このように保育園と幼稚園では、目的や管轄・対象となる子どもの年齢・必要資格・適用される法律などさまざまな違いがあります。

一方、保育園と幼稚園、働くうえで最も異なる点は、対象となる子どもの年齢です。保育園では0~6歳までの乳児・幼児が対象なのに対し、幼稚園は3~6歳までの幼児が対象になります。乳児と幼児では1日の生活の流れや関わり方・注意すべき点などが大きく異なるため、自身が働くうえでどの年齢を希望するのかを重視することも重要なポイントです。

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例えば、乳児クラスを担任する場合は思うように言葉のコミュニケーションが取れない0~1歳児に保育者が遊びを提案していったり、発達を促すために遊びを発展させていく必要があります。誤飲に注意したり、他の子に噛みついたりといった危険からも守らなければならない点など、乳児ならではの大変さがあるため、人によっては不向きだと感じるかもしれません。

幼児クラスになると、友達や保育者と積極的に関わる子も増えます。集団生活や集団行動のルールを指導するなどの大変さはありますが、言葉でのコミュニケーションが取れる幼児に関わる方が向いていると感じる方もいるでしょう。

また、子どもを預かり安全を守るという点は同じでも、自由保育を主体にしていたり、さまざまなカリキュラムを設けていたりと園の特色もさまざまです。勤務する園の教育方針によって保育者に求められる仕事内容は異なるため、事前のリサーチや園見学などで自身に合っているかをしっかり確認する必要があります。

保育園と幼稚園で働くことの良い点・悪い点

園によって特色や教育方針・待遇・人間関係などさまざまな違いがあるため、自身の目で確認しないと分からない部分も多いのが事実です。

幼稚園教諭
赤松茉怜
幼稚園教諭 赤松茉怜

ここからは、保育園と幼稚園で働くことの良い点・悪い点の一例を紹介するので、どちらで働くか迷った際の参考にしてみてください。

保育園の良い点

保育園の良い点は、複数担任であることと、乳児からの成長に関われることです。

乳児クラスはクラスの人数にもよりますが、2~4名程度の複数で担任する場合が多く、幼児クラスであっても担任1名に補助がつくことがほとんどといえます。1人でクラスを担任するよりも、周りの先生たちと保育について色々相談しながら一緒にクラスを担任できるのがメリットです。

また、保育園では乳児から成長に関われるのも良い点です。入所した時は赤ちゃんだった子達が、大きく成長して卒園していくまで長い期間関わることができます。

保育園の悪い点

保育園では、勤務時間中はずっと子どもと過ごすことになります。しっかり休憩時間が設けられている園もありますが、残りの業務で休憩をほとんど取れない場合もあるでしょう。

連絡帳の記入や先生同士の会議なども保育時間中に行われることが多く、お昼寝の時間を使って子どもの安全を見守りながら交代で行いながら保育と同時進行で進めていきます。

このように、保育園は子ども達の保育とその他のさまざまな雑務・業務を常に同時に行っていかなければならない大変さがデメリットかもしれません。

幼稚園の良い点

幼稚園はクラスを1人で担任することがほとんどです。そのため、他の先生たちと連携しながら保育するのではなく、自分1人でクラスを運営できるメリットがあります。

サポートの先生が入る場合もありますが、クラスは担任1人が中心となって進めていくため、複数よりも1人で担任する方が良い方には向いているでしょう。

また、幼稚園は基本的に14時で降園時間となるため、子ども達が帰った後にクラスの掃除や明日の準備、会議などができます。勤務時間内で子どもと過ごす時間と雑務の時間が明確に分かれているため、仕事が進めやすいと感じる方もいるでしょう。

幼稚園の悪い点

幼稚園は保育園よりも保育時間が短いため、1日があっという間に過ぎてしまいます。保育園の標準保育時間が8時間であるのに対し、幼稚園は4時間と約半分しかありません。

短い保育時間の中で、身支度やカリキュラム・自由遊び・食事などを進めていくため、行事が近いとバタバタな1日になってしまうこともあります。基本的に1人で担任するため、短い保育時間の中で子ども一人ひとりと関わる時間が少なくなってしまうことにデメリットを感じるかもしれません。

まとめ

保育園と幼稚園は、対象年齢や管轄・法律などの違いはあるものの、幼保一元化が進んだことで以前ほど明確な違いは無くなってきています。園の特色や教育方針もさまざまなため、保育園と幼稚園のどちらで働くか迷った際は、事前のリサーチや園見学などで、自身に合うかどうかをしっかり考えて判断することが大切です。